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ムツゴロウジャンプ 第16部

ハンドル:「皆さん、大変ながらくお待たせいたしました。『ムツゴロウジャンプ 第16部』です」

ピーター:「本当に待ちくたびれたぞ。『15部』から2カ月は経ってるからな」

ハンドル:「ごめんごめん。実生活の方でいろいろとあってね……」

麻友:「You Tube見る時間はあったじゃん」

ハンドル:「……ああ、すみません」

ピーター:「動画見るのもいいけどSSはちゃんと更新しろよ」

ハンドル:「……返す言葉もない」

麻友:「どんな動画見てたの?やっぱりmessy系?」

ハンドル:「それについてはブログをリニューアルした時に改めて紹介するよ。……それでは皆さん、本編をどうぞ」





聞き覚えのない声が聞こえて来た。

「きゅ~……。て、天井が回ってる~」

半戸は何も言っていない。……とすれば、声の主は1人……じゃなくて1匹しかいないことになる。

どうやら翻訳モードをクモ語に変換することに成功したようだ。

「おい。起きておいらの質問に応えるんだ。さもないとお前を晩飯にするぞ」
おいらはクモに言った。

「ひえっ!……な、なんてこと言うんだ!俺は国と地域によっては神聖な生き物なんだぞ!」
クモは慌てる。

「『神聖な生き物』だなんていうのは人間にしか通用しないぞ。おいらは猫だもん」
おいらは言った。

「よ、よせ。頼むから食わないでくれ。分かったよ。お前らの知りたいことは全部話すから……」
クモは言った。

「よし。それじゃあまずは……」

……何から聞こうか?

このクモに聞きたいことは山ほどある。

時間がかかるかもしれないが1個ずつ聞いて行くしかないようだ。

「とりあえずお前が何者なのか教えろ」
おいらは言った。

「俺の名前はスプラッター。……見ての通りただのクモだよ」
クモは言った。

「ただのクモが人を操れるもんかい」
「……頭が固い猫だな。そりゃお前らの時代にいるクモは人を操ることはできないだろうさ。だけど俺はお前らの時代にはいないはずのクモなんだよ」
「やっぱりお前は2013年より先の未来の生き物なのか?」
「いいや。違う。俺達がいたのはちょうど今来ているこの時代さ。……そうだな。2013年から数えたら1億年近く前かな」
「1億年前?!」

おいらは驚いた。

スプラッターの言うことが本当だとすればこの時代は人間が白亜紀と呼んでいる時代なのだろうか?そしてさっきおいらを襲ってきたトカゲは恐竜なのかもしれない。

……待てよ?

おいらはあの時首輪の翻訳モードをいじっていなかったのに恐竜語を理解することができた。

そうすると恐竜語は意外と猫語かもしくは人間の言葉に近いのだろうか?

……まあそれは置いておくとして、スプラッターに話の続きを聞かなければ……

「お前が1億年前にいたのなら、どうやって2008年にやってきたんだ?」
おいらは聞いた。

「……話せば長くなるんだが……」
スプラッターはぼそぼそと話を始めた。



ある日、彼はいつものように獲物を捕まえるために巣をつくっていた。

大型の恐竜を操って獲物を捕まえるのもいいのだが、虫を捕るためにはやはり巣をつくるのが一番だ。

「よし。できたぞ。後は獲物が来るのを待つだけだな」

巣を作り終えた彼が一休みしようとしたその時だった。

突然恐竜の群れが巣の傍を走り抜けたのだ。

「うわわっ!」
彼は何とか吹き飛ばされないように踏ん張ったが、巣はめちゃくちゃに壊れてしまった。

「トリケラトプスのアホ~!また巣の作り直しじゃないか~!」
彼はため息をついた。

それにしてもトリケラトプス達のあの慌て方は何かに襲われたのだろうか?

ティラノサウルス辺りに襲われたのだとすればあの慌て方も納得がいくが、別の肉食恐竜がいる可能性もあった。

だが、トリケラトプスを襲ったのは肉食恐竜よりもさらに恐ろしい相手だった。

トリケラトプスを襲ったのは2本足で歩く見慣れない2匹の生き物だった。

「ちっ!外したか!剥製にすれば高く売れるのに……」
不思議な形の金属を持っているどうやらオスであるらしい方がそう言った。

「トリケラトプスなんて放っておきなさい。もっと価値のある生き物がこの近くにいるはずだから」
こちらも不思議な形の金属を持っているメスであるらしい方が言った。

彼はぞっとした。

2匹はまっすぐにこちらに近づいてくる。

2匹から遠ざからなければ……
そう直感した彼は足早にその場を離れようとした。

「いたな!」
オスの声が聞こえた。

見つかってしまったか!

突然彼のわき腹を何か熱いものが掠めたかと思うと、次の瞬間彼の目の前にあった石が粉々に砕け散った。

「バカ!銃なんか撃つのはやめなさい!あのクモを傷つけたら許さないわよ!」
メスはオスを怒鳴り付けた。

「ひえっ!おっかないや。……分かりましたよ」
オスは金属をしまいながら言った。

「さあ、おとなしく私達と来てくれるかしら?」
メスは彼に向ってそう言った。

石が砕け散ったのはオスが手に持っていた金属で何かをやったからなのだろう。

今メスに逆らったが最後自分は石の二の舞になってしまうのではなかろうか?

そう思った彼は恐る恐るメスの方を振り返った。

「さあ、こっちへいらっしゃい」
メスは言った。

「……わ、分かったよ」
彼はそう言うとそろそろとメスに近づいた。

「いい子ね」
彼を手の上に乗せるとメスは言った。

「すげえな。大抵の女はクモを怖がるのに……。さすがはマッドサイエンティストの弟子だぜ」
オスは言った。

とたんにメスは鬼のような形相でオスを睨みつけた。

「ごちゃごちゃと余計なことを言ってないでさっさとタイムマシンを出しなさい!」

「ひえっ!やっぱりおっかねえ~」

オスは何か入れ物のようなものを取り出し、蓋を開けた。

するとうっすらとした煙が辺り一面に流れ出した。

彼は煙に驚き、そして煙が収まってからさらに驚いた。

彼の周りの景色はすっかり変わっていたのだ。

「2043年10月25日午前9時40分……10分ずれてるわよ」
メスは言った。

「10分くらい許してくれよ。煙の量を調節するのって結構大変なんだからさ……」
オスは言った。

「ど、どうなっているんだ?!」
彼は困惑した。

「怖がることはないわ。あなたは未来にやってきただけなの。これからは私達の仕事を手伝ってほしいのよ。……取りあえず名無しだと呼ぶ時困るからあなたに名前をつけなきゃね。今からあなたの名前はスプラッターよ」
メスは言った。



「お前を2043年に連れて行ったその2人がタイムマシンを持っていたのか。……2008年に来たのもその2人の仕事ってやつを手伝うために来たのか」
おいらは聞いた。

「……ああ、そうだよ」
スプラッターは言った。

「……だとしたらその2人は時間犯罪者って所じゃないか?お前もとんでもない奴らに関わっちまったな」
「……どうだろう?あの2人は一応タイムパラドックスを防いでいるって自称してたけどな」
「えっ?タイムパラドックスを防いでいる?!」
「ああ。そう言ってたよ」

……おいらは戸惑ってしまった。

トリケラトプスを剥製にして売るために銃で狙ったりスプラッターに半戸を操らせて麻友を殺させようとした連中がタイムパラドックスを防ぐために活動しているというのだろうか?

「……じゃあ今までにどんな活動やってきたんだ?」
おいらは聞いた。

「確か一番初めは645年の6月12日に中臣鎌足を操って中大兄皇子とその部下に成すました2人と一緒に蘇我入鹿を暗殺した。本当は中臣鎌足は中大兄皇子の計画には無理があるといって暗殺の計画を止めようとしていたんだけど、そうなったら困るって2人が言ったんだ。後は俺が取りついていた間の中臣鎌足の記憶を消して2043年に戻ったよ」
スプラッターは言った。

……大化の改新のきっかけになった乙巳の変だ。

中臣鎌足が中大兄皇子の計画を止めていたら歴史が変わってしまうから確かに2人の男女とスプラッターはタイムパラドックスを防いだことになる。

他にも聞いてみよう。

「……それじゃあ次は何をやったんだ?」

「1159年に起きた平治の乱で平清盛が源義朝を倒したんだけどその翌年に平氏に捕まった義朝の子供の頼朝が死刑になりそうになった時、清盛を操って頼朝を助けた。後は俺が取りついていた間の平清盛の記憶を消して2043年に戻ったよ」

……これも実際に起きた出来事だ。

頼朝が死刑になったが最後源平合戦は平氏の勝利という形で終わってしまう。

「他にも何かやったのか?」

「1582年の6月21日に明智光秀を操って京都の本能寺にいた織田信長を襲わせた。光秀は2人がどんなにそそのかしても信長に背こうとしなかったし、操るのも大変だったよ。ちなみに本能寺に火が放たれた時、自ら命を絶った信長の遺体を2人はどこかに隠してた。信長の遺体が見つかると歴史が変わってしまっていたんだと。……でもあの時は大変だったよ。信長の遺体を隠した後は2043年にまっすぐ戻るのかと思っていたらその2日後の高松に飛んで今度は黒田官兵衛を操ることになったんだ。それで羽柴秀吉に進言して毛利氏との和睦を成立させてから秀吉を京都に向かわせて、山崎で光秀を倒すように仕向けた」

ガーン!本能寺の変と秀吉の中国大返しだ。

「……あらゆる時代でいろいろな人を操っていたんだな。……ひょっとして2013年でも誰かを操っていたのか?」
おいらは聞いた。

「2013年だと確か安倍総理大臣を……操ろうかと思ったけどやめたよ。元々操り人形みたいなもんだったから操る意味がなかった」
スプラッターは言った。

「……正論だな」
おいらは言った。

「おいおい、クモ語だからよく分からないけど炎上するようなこと言ってないよな?あまり波紋を呼ぶようなこと言わないでくれよ」
半戸は言った。

「★○♂▼♯♀♭□%●◎◆△×」

「?」

……おっと、半戸と話す時は日本語に戻さないと……

おいらは首輪の翻訳モードをいじった。

「大丈夫だ。今のはちょっとした風刺ネタだよ。笑点の時事ネタみたいなもんだから気にするな」
おいらは言った。

「……本当に大丈夫かな……。心配だから今までどんな会話をしてたのか教えてくれないか?」
半戸は言った。

「あとで教えてやるよ。こいつに聞かなきゃいけないことはまだあるからさ」
おいらは半戸にそう言ってから翻訳モードをクモ語に戻した。

「……お前と2人の男女がタイムパラドックスを防いでいるっていうのはどうやら本当みたいだな。だけどどうして麻友を殺そうとしたんだ?麻友を殺そうとしたのもその2人に命令されてやったんだろう?」
おいらは言った。

「……そうだ。2人に命令されたんだ。だけど殺そうとしたんじゃない。壊そうとしたんだ。あれは人間じゃなくて機械なんだろう?」
スプラッターは言った。

おいらはかっとなった。

「もう1度言ってみろ!食うぞ!」

「ひえっ!だ、だってそうじゃないか!あれ……いいや、その……あの子は人間じゃなくてヒューマノイドなんだろう」
スプラッターは慌てて言い直す。

……落ち着けおいら。気持ちを押さえるんだ。

麻友は確かにヒューマノイドだ。それは音美から聞いて知っていることじゃないか。

麻友は機械ではないとしても人間でもない。そのことは分かっておかなければ……

「……分かったよ。殺すじゃなくて壊すだな。とにかく何でその2人はお前にヒューマノイドを壊せなんて命令したんだよ?」
おいらは言った。

「……タイムパラドックスを防ぐため……らしい」
スプラッターは言った。

「おい、どういうことだよ。なんでタイムパラドックスを防ぐために麻友を殺……いいや、壊さなきゃならないんだ?!麻友はタイムパラドックスをくい止めようとしている音美や半戸に協力しようとしてくれているんだぞ。それをどうして……」
おいらはスプラッターに詰め寄った。

その時だった。

突然地面が小刻みに揺れ出したのだ。

「な、なんだろう?地震か?」

一応揺れは小さなものだったが、正直何の前触れもなくやってくる地震は怖いものだ。

「……待てよ?これはひょっとして……」
半戸は何を思ったのか外の様子を見に行った。

そして血相を変えて駆け戻ってきた。

「ピーター!早くクモから棚の薬品の内どれがタイムマシンなのか聞きだしてくれ!火山が噴火して溶岩がこっちに流れて来る!」

「◎×☆◇♂▽■♀●★?!」

……一応おいらは「な、何だって?!」と言ったのだが、クモ語なので訳が分からなくなってしまった。

……と、とにかくなぜ麻友が狙われたのか気になるが今は半戸の言う通りどの薬瓶がタイムマシンなのかをスプラッターから聞きださなければ……

「今の人間の言葉だったけど分かったよな。お前は何度もタイムスリップしているからどの薬瓶がタイムマシンなのか分かるだろう?教えてくれ!早くタイムスリップしないと全員溶岩に飲まれて骨も残らないぞ!」
おいらは慌ててスプラッターにそう言った。

「ニトログリセリンって書いてある瓶だよ。それが未来行きのタイムマシンだ」
スプラッターは恐ろしいことを言った。

「うぇっ!?」
おいらはびっくりした。

「瓶の表記はフェイクだ。現に今割れている過去行きのタイムマシンの瓶にもクロロホルムって書いてあるだろ」
スプラッターは言った。

「……本当だな?!嘘だったら化けて出てやるぞ」
おいらは言った。

「俺の命だって懸かってるのに嘘なんかつくもんかい!」
スプラッターは言った。

「……分かった。半戸に伝え……」
おいらはそう言いながら首輪の翻訳モードを日本語に戻そうとした。

「待った!1L瓶1本分のタイムマシンじゃこの部屋ごとタイムスリップするのは無理だ!この部屋の中には危険物もあるみたいだ。もしこの部屋がここに残っちまったら溶岩の熱でどんな恐ろしいことになるか分かったもんじゃない。そうなったら歴史が……」
スプラッターは言った。

「……それじゃあ瓶何本分使えばいいんだ?!」
「……ここに来る時に割ったのと同じ分だけ……」
「割れた瓶がもともといくつあったかなんて数えられるか!第一タイムマシン以外の瓶も混じってるのに!」

その時、再び地面が大きく揺れ動いた。

「ピーター!早くしてくれ!」
半戸は言った。

「……まいったな。こうなったら勘に頼るしかないぞ」
おいらは首輪の翻訳モードを日本語に戻す。

「どれがタイムマシンなんだ?!」
半戸はおいらを急かす。

「ニトログリセリンだ。しかも瓶5~6本分はいるかもしれないぞ」
おいらは言った。

「うぇっ!?」
半戸の反応はおいらと同じだった。

「瓶の表記はフェイクだよ!」
おいらは言った。

半戸は心配そうな顔をしながら窓の外を見る。

溶岩はもうすぐそこまで迫っていた。

「……ええい!考えている時間はない!一か八かだ!」

半戸は戸棚からニトログリセリンと書かれている瓶を6本取り出すと、全ての瓶の蓋を開けた。

うっすらとした煙が瓶の中から吹き出してくる。





ピーター:「おいおい!大丈夫なのか?下手すりゃガチで波紋を呼ぶぞ」

ハンドル:「……やっぱりまずいかな。実名を挙げるのは……」

麻友:「批判をするのなら面白おかしさを狙ったりおちょくったりしちゃいけないのかもしれないけど、風刺漫画や笑点の時事ネタは表現の自由で許されることだよね。でも表現の自由があっても誹謗中傷はやっちゃいけないわけでしょ。その境界線ってどこなのかな?」

ハンドル:「……難しいね。例えば「バカ」とか「死ね」とか「キモイ」とかそういう言葉を使うのはあからさまな誹謗中傷行為だけど、そういった言葉を含んでいなくても相手が自称していないレッテルを貼ったり悪く言ったりすれば誹謗中傷ということになるんだよ。言った自分がどうかじゃなくて言われた側がどう思うかだからね。それでもし訴えられて捕まると『侮辱罪』だったり『名誉棄損罪』っていう罪に問われることになるんだよ。だからそれに当てはまらないことなら表現の自由や言論の自由として認められるらしい」

ピーター:「でもそれって相手の出方次第で変わるんじゃないか?例えば同じことを言っても批判として受け止めてもらえるか誹謗中傷ととられるかは相手によって変わるわけだろ」

ハンドル:「そうなんだよ。だから自分の主張をしたり誰かを批判したりする時は相手のことをきちんと考えておかなきゃいけないんだ。言論の自由や表現の自由には責任が伴うんだよ」

麻友:「そうなんだ。考えさせられるね。ちなみに自由と責任ってどんなことを言っても伴うものなの?」

ハンドル:「そうだよ」

麻友:「じゃあ責任とって。この間私を泣かせたでしょ」

ハンドル:「だーっ!嘘泣きしておいてそんなこと言う奴もないもんだ!」

麻友:「え~ん!怒った~」

ピーター:「麻友の奴また嘘泣きしてるよ。……それじゃあ皆、『ムツゴロウジャンプ 第17部』を楽しみにしててくれ。バイバーイ(^O^)」
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