FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ムツゴロウジャンプ 第11部

皆さん、大変ながらくお待たせいたしました。

ムツゴロウジャンプ 第11部です。

それではさっそく本編をどうぞ。





「御苦労様。大変だったわね」
音美はそう言いながらおいらから着替えの入った鞄を受け取った。

「ふう。本当に大変だったぞ。人間にとっては軽い物でもおいら達猫にとってはものすごく重いんだからな。おまけにラッキーに吠えられるわ尻尾を噛まれるわで散々だったよ」
おいらは言った。

本当なら音美の着替えも麻友の着替えも半戸が運んでくれるはずだったのだが、予定が狂ったのだ。



20分前……

音美の家……

「えっと、後は髪留めとスカートと……で着替えは全部かな?」
半戸は音美と麻友の着替えと水着を鞄に詰め込んだ。

「なぜ黙った?」
おいらは言った。

「その……このブログに乗せるSSは健全にしておきたいからさ。女性の着替えはあまり詳しく書けないんだよ。さて、後はバッテリーか……」
半戸は言った。

音美は着替えのついでに交換用のバッテリーもおいら達に頼んでいた。

ヒューマノイドの麻友と違ってアンドロイドの音美は定期的にバッテリー交換を行わなければならないのだそうだ。

本当なら昨日交換するつもりだったようだが、昨日は忙しかったから忘れていたらしい。

音美の家から海遊ふれあいパークに向かうには、途中でバス停の傍を通ることになる。

バス停にはちょうどバスが止まっていて、乗客の顔もちらちら見えていたのだが、その中に意外な人物がいたのだ。

「徹也さんだ!」

半戸の言う通り、バスの最後部座席には徹也が座っていたのだ。

「そのバス待ってくれ!」
半戸は言ったが、バスの運転手にその声は聞こえず、バスは発車してしまった。

「あ~、何てこった!せっかく徹也からタイムパラドックスに関わる情報を聞けたかもしれなかったのに!」
おいらは言った。

「だけど徹也さんがどこに行くかは大分絞れたよ。あのバスの行き先は……」
半戸はバス停の掲示板に貼り付けられている地図を覗き込む。

「お、おい。まさか走ってバスを追いかけるつもりじゃ……?」
おいらは聞いた。

「大丈夫だ。この時刻表によれば次のバスがすぐに来るからそれに乗れば徹也さんを追いかけられるよ。……っと、言っている内にもう来た」

半戸の言う通り、次のバスはすぐにやってきた。

「鞄はどうするんだ?」
おいらは音美と麻友の着替えが入った鞄を見ながら言った。

「……音美さんに自分で取りに来てもらおう。ピーター、音美さんが来るまで荷物番をしていてくれるかい」
「無茶言うなよ。どうやって音美を呼べばいいんだ?」
「君の首輪を使うんだ。君の首輪の翻訳機能を使えば音美さんに君の意思を伝えることができる。昨日音美さんは機械のヒューマノイドの意思や感情を感じとったり調子を感じとることができるようなことを言っていたじゃないか。それなら翻訳モードを日本語から機械音か何かに変えれば音美さんに伝わるかもしれない」
「……かもしれないって、頼りにならないな~」
「とにかく頼んだよ。バスが出ちゃうから僕は行くね」

結局半戸はバスに乗って行ってしまった。

仕方がないのでおいらは半戸に言われた通りに首輪をいじってみる。

翻訳モードはどう変わっただろうか?

ためしに何かしゃべってみよう。

「ワン!」

……これは犬の声だ。

もう1度首輪をいじる。

「I cannot speak English.」

……英語になってしまった。

もう1度やり直し。

「何すんじゃボケェ!」

……何で関西弁なんだよ!?

何度かこれを繰り返していると……

「ピピピッ!トゥーイ!」

……これは機械音だろうか?

そうだとすれば音美が何か気付いてくれそうだが……

すると思いもよらないことが起きた。

『ピーター、どうしたの?R2-D2みたいな声なんか出して……』
首輪から音美の声が聞こえて来たのだ。

おいらは返事をする。

「プー!トゥトゥ……ピピピ……」
『……えっ?徹也さんが見つかったの?』
「ピーピーピー……トゥイ!」
『……そう。半戸さんは徹也さんを追跡しているわけね。それじゃあ……ラッキーにそっちに行ってもらうわ。ピーターもラッキーと一緒になら荷物を運べるだろうから』
「プーッ!トゥートゥー!」
『それじゃあそこで待っててね』

半戸といい音美といい一方的すぎる!

猫のおいらが犬のラッキーと一緒に荷物を運ばなきゃならないなんて聞き始めだぞ!

おいらはため息をついた。



「ラッキーは全然おとなしくしてくれないわ荷物は重いわで本当に大変だったんだからな」
おいらは愚痴をこぼした。

「まあまあ、そう言わないで」
音美はそう言いながらおいらの尻尾に包帯を巻いてくれた。

「大丈夫?ピーター。ラッキーは粗噛みのつもりだったんだろうけど、本当にごめんね」
水着に着替えて来た麻友が言った。

身体のラインが分かるようになっても麻友はロボットには見えなかった。

麻友の身体は本当に人間そのものだ。

「……大丈夫大丈夫。もう痛くないから」
おいらは慌てて言った。

麻友には心配をかけまいとしてしまうのは半戸のくせが移ったんだろうか?

「……これで大丈夫よ。ピーターはしばらく休憩していて。さて、私も着替えてこようかな」
音美は言った。

「お姉ちゃん、私は先に干潟に行っていてもいい?」
麻友は言った。

「いいけど、これを履いてからね」
音美は麻友に足袋を手渡す。

「はーい」
麻友はそう言うと音美に言われた通りに足袋を履いた。

さて、ラッキーは麻友がちゃんと叱ってくれたおかげでおとなしくしてくれているし、おいらは一眠りしようかなと思ったのだが、そうは問屋が卸さなかった。

干潟に架けられている桟橋の上で麻友が声をあげた。

「ピーター、見て。ムツゴロウがたくさんいるよ」

「へえ。それじゃあ触ってみれば?」
眠かったとはいえ、考えてみればおいらは安易なことを言ってしまったものだ。

麻友はおいらの言ったことを真に受けてムツゴロウに手を伸ばし……後はお分かりであろう。

「わっ!わっ!わーっ!」

ドボーンという大きな音を立てて麻友は泥の中にはまってしまった。

「わーん!動けないよ~!」
麻友は全身泥まみれになりながらべそをかく。

ラッキーは軽薄なことを言ってしまったおいらを睨みつけた。

「ご、ごめんよ。と、取りあえず、音美に知らせて来る」

またラッキーに噛まれてはたまらないので、おいらは音美のいる更衣室に向かった。

音美はちょうど水着に着替えて更衣室から出て来た所だった。

「あれ?もう着替え済んだんだ」
おいらは言った。

「ピーターったらエッチね」
音美は言った。

「だーっ!違ーう!麻友が動けなくなってるから助けてもらおうと思って呼びに来たんだよ!」
おいらは言った。

「えっ?!麻友が?!」
音美は青ざめる。

「とにかく来てくれ」
おいらはそう言ってから桟橋に向かった。

桟橋ではラッキーが心配そうに麻友の様子を見ている。

「お姉ちゃ~ん!助けて~!」
麻友は言った。

「なんだ。動けなくなってるなんて言うから心配したけど、泥に足を取られただけだったのね」
音美は言った。

どうやら音美は麻友が故障したのかと思ったらしい。

「大丈夫大丈夫。今助けてあげるからおとなしくして」

音美は干潟に入ると麻友を泥から引き上げようとした。

……と、麻友が暴れた拍子にはねた泥が音美の顔にかかった。

「わっ!目に泥が……」

結局音美もバランスを崩して泥の中に倒れ込んだ。

「あーあ。何やってるんだよ」
おいらはため息をついた。

「もう!麻友ったら!おとなしくしてって言ったじゃない」
音美は言った。

「……ごめんなさい。お姉ちゃん」
叱られた麻友はようやくもがくのをやめる。

「ちゃんと私の言うことを……聞かないと……ぷぷっ!」
怒っているのかと思いきや、音美は笑いだした。

「……どうしたの?お姉ちゃん?」
麻友は不思議そうな顔をする。

「……麻友ったら凄い顔になっちゃったわね」
音美は笑いながら言った。

「あはは。お姉ちゃんだって変な顔じゃない」
麻友も笑い出す。

「言ったな!このおてんば娘!」
音美は麻友に泥をかける。

「わっぷ!……よーし!おかえしよ!」
麻友は音美に泥をかけ返した。

2人とも楽しそうだけど……ここに来た目的を忘れていないか?



ピーターと分かれてバスに乗った半戸は奇妙なことに気が付き始めた。

乗客は自分以外には若い女が1人しかいないというのはさておき、バスにしては座席の数が少な過ぎる。

それに徹也が乗ったバスが発車してからこのバスが来るまでの時間がやけに短かったのも気にかかる。

だが、今はバスの奇妙さを気にかけるよりも徹也を追いかけることが先決だ。

「あっ!」
半戸は思わず声をあげた。

建物に入って行く徹也の姿が見えたのだ。

徹也は1つ前のバス停でバスを下りたのだろうか?

ならば次のバス停でバスを下りれば徹也との接触は十分に可能だろう。

半戸は停車ボタンを押した。

ところがその瞬間にシューッという不気味な音が聞こえて来たのだ。

音のする方を振り返った半戸はぎょっとした。

青い煙がバスのエアコンから吹き出していたのだ。

その煙は自分達をこの2008年に連れて来た赤い煙とどことなく似ており、色だけが青かった。

煙の正体がなんであろうと半戸がとるべき行動は1つだけだった。

半戸は運転席に駆け寄った。

「運転手さん!大変です!煙が……!」

半戸は最後まで言うことができなかった。

頭に強い衝撃が加わり、倒れてしまったのだ。

薄れゆく意識の中、半戸は話声を聞いた。

「……うまくいったな。ミサワさん」





麻友:「やっと干潟が出て来たね」

ハンドル:「今まで待たせちゃってごめんね」

ピーター:「でもさあ、主人公の徹也と萌枝の出番が少な過ぎないか?」

ハンドル:「……それが問題なんだよね(汗)」

麻友:「もうちょっとストーリーを工夫しないとだね」

ハンドル:「……おっしゃる通りです。申し訳ありません(汗)」

ピーター:「麻友、ハンドルの平謝りを聞いていたって仕方がないからおいら達は告知をしようか」

麻友:「そうだね」

麻友、ピーター:「今月このブログでまた『ブログでDJをやってみます』のコーナーをやります。形式は3月にやった通りです。下に3月の『ブログでDJをやってみます』コーナーのURLを書いているのでご覧になって下さい。」

http://70209891iesiehawuohs.blog.fc2.com/blog-entry-45.html

http://70209891iesiehawuohs.blog.fc2.com/blog-entry-46.html

麻友、ピーター:「今回は7月19日までお便りを募集しております。それでは皆さん、バイバーイ(^O^)」
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

ハンドルさん、お久しぶりのてつやです。ハンドルさんが書いた小説を読みまして、素晴らしい出来だと思いました(^o^)
干潟と音美さん、麻友ちゃんの水着で全身泥んこの描写は特に良かったです(^o^)ただ、僕ともえちゃんをモデルにした2人がもう少し登場機会がありますと僕も嬉しいです。あと、これは質問で次の小説の更新はいつ頃になりますでしょうか?お答え頂ければ有り難いです(^o^)それと僕のpixivへの小説は多忙につき更新は出来ていませんが、原案は整えておりますので機会があれば更新したいと思います(^o^)
では次のハンドルさんの小説を楽しみに待ちたいと思いますo(^o^)o

追記
芦刈(小城)の干潟体験場は流砂が激しく干潟の面積が減っているようですので今年僕ともえちゃんが佐賀に帰省し子供達と干潟体験する時は道の駅鹿島の干潟体験場にすると思います(^o^)

Re: タイトルなし

> ハンドルさん、お久しぶりのてつやです。ハンドルさんが書いた小説を読みまして、素晴らしい出来だと思いました(^o^)
> 干潟と音美さん、麻友ちゃんの水着で全身泥んこの描写は特に良かったです(^o^)ただ、僕ともえちゃんをモデルにした2人がもう少し登場機会がありますと僕も嬉しいです。あと、これは質問で次の小説の更新はいつ頃になりますでしょうか?お答え頂ければ有り難いです(^o^)それと僕のpixivへの小説は多忙につき更新は出来ていませんが、原案は整えておりますので機会があれば更新したいと思います(^o^)
> では次のハンドルさんの小説を楽しみに待ちたいと思いますo(^o^)o
>
> 追記
> 芦刈(小城)の干潟体験場は流砂が激しく干潟の面積が減っているようですので今年僕ともえちゃんが佐賀に帰省し子供達と干潟体験する時は道の駅鹿島の干潟体験場にすると思います(^o^)





てつやさん、コメントありがとうございます。

主人公であるはずの徹也さんと萌枝さんの出番が少ないのは本当に申し訳ありません(+_+)
ストーリーを工夫して何とか2人の出番を増やしていきますので、どうかご了承くださいm(__)m

今回のご質問にはお便りコーナーでお答えいたしますので、ご了承ください。
プロフィール

ハンドル

Author:ハンドル
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。