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ムツゴロウジャンプ 第6部

最近更新が遅くなってばかりで申し訳ありません。

それでは、本編をどうぞ。





「前橋さん、よろしいでしょうか?」
看護師さんが病室にやって来た。

「どうぞ」
僕は言った。

「警察の方が来られているんですが、事情聴取は受けられそうですか?」
看護師さんは聞いた。

「ええ。大丈夫ですよ」
僕はそう言うと、ベッドから起き出した。

「あ、座ったままで結構ですよ」
看護師さんの後ろに立っていたお巡りさんが言った。

「……それでは、そうさせていただきます」
僕は言った。

「事情聴取が終わりましたら呼んで下さい」
看護師さんはお巡りさんにそう言うと、病室から出ていった。

「では、お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」
お巡りさんは言った。

「前橋徹也といいます。……こういう時って職業なんかも答えた方がいいですよね?」
僕は言った。

「出来れば答えて頂けるとありがたいです」
お巡りさんは言った。

「僕は東京で自営業をしているんですよ。仕事の都合で佐賀に来たんですが、取引先の会社に行く途中で事故に遭ってしまったんです」
僕は答える。

「そうなんですか。災難でしたね。事故の時のことは覚えてらっしゃいますか?」
お巡りさんは聞いた。

「ええ。確か、女の子が車に撥ねられそうになって……」
僕は事故の状況を詳しく話した。

「分かりました。詳しく聞かせて下さってありがとうございます。……仕事の方は大丈夫ですか?」
お巡りさんは言った。

「頭の怪我は大したことありませんから、取引先には明日にでもうかがいます。仕事は1週間あれば片付くので……。本当は仕事が終わった後に2~3日観光しようかと思っていたんですが、事故に遭っちゃいましたし、仕事が終わり次第帰ります」
僕は言った。

「それは勿体ない。佐賀県は何にもない田舎のように見えますけど、観光名所は結構あるんですよ。例えば……鹿島なんかは面白いですよ。6月1日には七浦海浜スポーツ公園でガタリンピックがありますからね。是非見ていってほしいもんです。……それでは、私はこれで失礼しますね。看護師さんを呼んできます」
お巡りさんはそう言うと病室から出ていった。

ガタリンピックのことは僕も知っていたし、前から見に行ってみたいとは思っていた。

今回仕事の後に予定していた観光も実は鹿島に行くつもりだったのだ。

だけど……

「事情聴取は終わったみたいですね。……前橋さん、東京からお電話があるんですが、取り次ぎましょうか?」
お巡りさんから連絡を受けたらしい看護師さんがやって来て言った。

「お願いします」
僕は言った。

電話の相手は東京にいる僕の部下の渡辺由紀さんだった。

「社長、大丈夫ですか?事故に遭われたと聞いて心配しましたよ」
渡辺さんは言った。

「事故と言っても直接車にぶつかったわけじゃないよ。心配をかけてすまないね」
僕は答える。

「……そうですか。でも頭に怪我をされたと聞きましたよ」
渡辺さんは言った。

「かすり傷程度だから大丈夫だよ」
僕は言った。

「大したことがないように見えても頭の怪我なら心配しますよ。もし社長の身に何かあったら……」
渡辺さんは声を詰まらせる。

「……」
僕も黙ってしまった。

「……とにかく、無事に帰って来て下さいね」
渡辺さんは言った。

「大丈夫だよ。これ以上君達に心配はかけられないからね。それじゃあ……」

やっぱり仕事が終わった後はまっすぐに東京に帰ることにしよう。僕のことを心配している部下達がいるのだから、出来るだけ早めに帰らなければ……



「あいたっ!」

急に音美が立ち止まったので、おいらは音美の足に頭をぶつけてしまった。

「あっ、ごめんね。ピーター」
音美はおいらに謝ってから、病院の方を振り返る。

「どうかされたんですか?」
半戸は音美に聞いた。

「胸騒ぎがするの。……タイムパラドックスが起きかけているのかもしれないわ」
音美は言った。





今回は干潟とムツゴロウはまだ登場していませんが、どうにかキーワードとして干潟を出すことができました。

ここからは何とかして更新ペースを上げて行こうと思います。
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