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ムツゴロウジャンプ プロローグ

皆さん、大変長らくお待たせいたしました。

予定より早くSSの再開の目途が立ちましたので、時間の取れる内にブログを更新いたします。

今回書かせていただくのは、新しいSSの序章です。

では、さっそくどうぞ。





佐賀県を舞台にドタバタ劇が巻き起こる。

ことの発端は犬1匹だった。



その日、おいらはいつも通り木の上で昼寝をしていた。

木の上というのはいいものだ。人間や車はまず通らないし、犬が来ることもまずない。……と油断していると大変なことになる。

「ワン!」

突然犬の鳴き声が近くで聞こえたので、おいらはびっくりして目を覚ました。そして犬の鳴き声がした方を見てさらにびっくりだ。

なんと、1匹の犬が、おいらのいる木のすぐそばの塀の上に登って吠えていたのだ。

塀には足をかける所がたくさんあったから犬にも上ることができたのだろう。

犬の前足はおいらに届かんばかりだ。

おいらは慌てて逃げ出した。

犬もおいらの後を追いかけてくる。

すると犬の後ろからも誰かが追いかけてくるようだった。

「ラッキー!待ってよ!」

それは10歳くらいの人間の女の子だった。

ラッキーというのが今おいらを追いかけて来ている犬の名前だとすると、女の子は犬の飼い主なのだろうか?

まったく、迷惑な話だ。

犬を散歩させるならちゃんと首輪と紐をつけておいてほしい。

夢中で逃げ回る内に、おいらはいつのまにか怪しげな建物に入り込んでしまっていた。

ラッキーから逃げながら薄暗い建物の中を見回すと、そこら中の棚に薬の匂いのする瓶が並んでいる。

おいらは棚の間に隙間を見つけると、そこに逃げ込んだ。

狭い所ならおいらは入れても犬は入って来られない。

入って来られないならラッキーは……諦めるかと思いきや、隙間の前でまだワンワン吠えている。

お~い、ラッキーの飼い主~!早くラッキーを連れ戻しに来てくれよ~!このままじゃおいらはここから出られないじゃないか~!

しばらくしてようやく建物の前にたどり着いたらしいさっきの女の子の声が聞こえて来た。

「ラッキー、出て来てよ~」

だが、ラッキーはおいらの前から動こうとしなかった。

おいらは困ってしまった。

すると、今度は別の人間の声が聞こえて来た。

「君、どうしたんだい?」
「……?おじちゃん、誰?」

どうやら、犬の飼い主らしい女の子と声をかけて来た男は初対面らしかった。

「僕は半戸隆一っていうんだ。フリーカメラマンをやっていてね。……君は?」
「私の名前は小宮山麻友。ラッキーとお散歩していたら、ラッキーが猫ちゃんを追いかけてこの家に入っちゃったんだ」
「それは大変だね。家の中に誰かいないか声をかけてみようか」

半戸と名乗る男はそう言っているが、さっきからラッキーが吠えたてているにもかかわらず、建物の奥から人がやってくる気配はなかったし、おそらくこの建物の中に人はいないだろう。

「ごめん下さい!どなたかいらっしゃいますか?」
半戸は言った。

……ほらやっぱり。誰も出てくる様子はない。

「……誰も出て来ないね」
麻友は言った。

「……困ったな」
半戸は言った。

「おじちゃん、私と一緒に中に入ってラッキーを連れて来てよ」
「ええっ?!」
「……だって、この家は何か不気味なんだもん。私1人で中に入るのは怖いよ」
「……分かったよ」

麻友と半戸は恐る恐る建物の中に入ってくる。

「中は真っ暗だね」
「足下に気を付けよう。……犬の鳴き声はあっちから聞こえてくるな」
「……あっ、あそこにラッキーがいる!」

ようやく麻友がラッキーを見つけた。

「ラッキー、おいで!勝手に私から離れちゃだめじゃない!」
麻友は言った。

麻友から叱られたラッキーはようやくおいらから離れてくれる。

「ラッキーが見つかってよかったね。それじゃあここから出ようか」
半戸は麻友に言った。

「うん」
麻友はラッキーを抱き上げると言った。

さて、おいらもここから出よう。長居は無用だ。

そしておいらが棚の隙間から出たまさにその時だった。

パリンという音がした。

音のした方を振り返ってみて、おいらは驚いた。

真っ赤な煙が噴き出していたのだ。

「大変だ!麻友ちゃん、逃げろ!」
半戸はそう言うと自分も走り出した。

麻友は懸命に半戸について行こうとしたが、ラッキーを抱えていた彼女はどうしても速く走ることができなかった。

「わっ!」

おまけに悪いことに麻友は何かに躓いて転んでしまった。

「麻友ちゃん!」
半戸は慌てて麻友のいる方に駆け戻る。

麻友と半戸の様子に一瞬気をとられたおいらも逃げ遅れてしまった。

赤い煙は瞬く間に建物の中を覆いつくし、ついには何も見えなくなってしまった。

煙でむせ返る内に、おいら達の意識は遠くなっていった。





今回の序章ではまだ最重要となる2人のキャラクターが登場しておりませんが、ご了承ください。

ちなみに、今回のSSに登場している半戸隆一は『もし目の前で女子高生が石化したら……』のキャラクターと同じ名前ではありますが、これは手塚治虫先生の漫画などでよく見られるスターシステムですので、ストーリー自体は『もし目の前で女子高生が石化したら……』とは一切関係ありません。
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この小説の感想と連絡事項です

ハンドルさん、こんばんは。てつやです。
まずこの小説の感想ですがタイトルからしても期待出来る作品だと僕は思います(^o^)
小説の中に出てくる「おいら」とは多分ネコかカラスだと推測出来ます(^^)
それと隆一さんと麻友ちゃん、そして「おいら」を火災から守るのは誰でしょうか?多分ですがまだ登場していない主役級の2人が「正義のヒーロー!?」ではないかと思うと先のシナリオが楽しみです(^o^)

あと、連絡事項としては7月から開始する僕の小説はノンフィクションでタイトルは仮タイトルで「人間ムツゴロウと結婚した僕」になります。勿論僕ともえちゃんはフルネームで登場することはありませんのでご安心を(o^^o)

以上、てつやからでした(^o^)

Re: この小説の感想と連絡事項です

> ハンドルさん、こんばんは。てつやです。
> まずこの小説の感想ですがタイトルからしても期待出来る作品だと僕は思います(^o^)
> 小説の中に出てくる「おいら」とは多分ネコかカラスだと推測出来ます(^^)
> それと隆一さんと麻友ちゃん、そして「おいら」を火災から守るのは誰でしょうか?多分ですがまだ登場していない主役級の2人が「正義のヒーロー!?」ではないかと思うと先のシナリオが楽しみです(^o^)
>
> あと、連絡事項としては7月から開始する僕の小説はノンフィクションでタイトルは仮タイトルで「人間ムツゴロウと結婚した僕」になります。勿論僕ともえちゃんはフルネームで登場することはありませんのでご安心を(o^^o)
>
> 以上、てつやからでした(^o^)





てつやさん、コメントありがとうございます。

ツイッターでも書かせていただきましたが、「おいら」は麻友ちゃんの台詞にある通り猫です。
そして今回のSSはこの後意外な展開を迎えることになりますよ~(笑)

次回、何が起こるかを詳しく書くとネタバレになってしまうので極力伏せますが……
「おいら」達を襲った赤い煙は実は火事ではないんです。
ある意味では火事よりももっと大変な事態ですね(汗)
もちろん次回、第1章では主人公が登場します。
御期待下さい(^O^)
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