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ムツゴロウジャンプ 第23部

どうも、ハンドルです。

皆さん、お久しぶりです。

大変ながらくお待たせしてしまいましたが、今回ようやくブログに復帰することができました。

更新を待って下さっていた皆さんには本当にご迷惑とご心配をおかけしてしまい本当に申し訳ありません。

今後も不定期にはなってしまいますが、少しずつSSを更新できるようにしていきますのでどうかご了承くださ……


ピーター:「ハンドルの長い挨拶はもういいよ。皆やっほー、おいらのこと思いだしてくれたかな?」

麻友:「皆ー!私のことも思いだしてくれた?」

ピーター:「今日は『ムツゴロウジャンプ 第23部』を更新するぞ」

麻友:「それでは本編をどうぞ!」

ハンドル:「……ピーターと麻友ちゃんにいい所持ってかれた……」





「麻友が2008年に来てからの出来事を全て忘れれば、麻友の姉は皆を狙わなくなるわ。何しろここにいる皆は私を除いてタイムパラドックスを修正しようとしている人ばかりだから……」
音美はそう言うとまた俯いてしまった。

「……麻友の記憶を消したのか?」
おいらは音美に聞いた。

「……ええ。こうするしかなかったのよ」
音美は言った。

「ふん。くだらないことをしたものね。どちらにしろ今はタイムパラドックスの真っ最中。麻友が目覚めて何かを記録したらその時点から麻友の姉は動き出すのよ」
三沢は言った。

「……だったら早く麻友を2043年に連れて行けばいいじゃない」
音美は言った。

「……言われなくたってそうするわよ」
そう言うと同時に三沢は持っていた武器を音美の首筋に押しあてた。

「あああっ!」

「音美!」



……まだしっくり来なかった。

病院の先生は私が階段から落ちて気を失ったと説明してくれたのだが、私は階段から落ちた覚えなどなかった。

それでは何故私は今病院にいるのかと言われると、残念ながら分からない。

少し前に2人組の男女が病院にやって来てからというもの、私はここ何日かのことを全く思い出せなくなっていた。

病室のドアを叩く音がした。

「萌枝、起きてる?」
それはお母さんの声だった。

「お母さん……入って」
私は病室にお母さんを招き入れた。

「災難だったわねえ。でも大した怪我じゃなくてよかったわ」
お母さんは言った。

「……ねえ、お母さん。私どうして病院にいるんだっけ?」

そう聞いた後で私はしまったと思った。

お母さんの表情が一瞬こわばったのだ。

「萌枝、あなた……」

私は咄嗟に頭を働かせた。

「……なーんてね。階段から落ちたことは覚えてるよ。だから安心して。……もう、お母さんたら心配性なんだから冗談が通じなくて困るな~」

我ながら結構な演技をしたものだと思う。

「……もう。あまり心配させないでよ。びっくりしたじゃない……」
お母さんはほっとしたのかそう言った。

「うふっ。こういう冗談を言えるくらい元気になったんだからいいじゃない」
私は言った。

お母さんを騙したようで後ろめたい気持ちもあったが、私は今はお母さんに心配をかけたくはなかった。

「後でお父さんも来るけど、お父さんにはそんな冗談言っちゃだめよ。お父さんはあなたのことが心配で仕方ないんだから……」
お母さんは言った。

「あーはいはい。お父さんには言わないよ」
私がそう言った時だった。

キキィ……

ガラスを引っ掻く耳障りな音が聞こえて来たのだ。

「うっ!……だ、誰?やめてよ。……あれっ?」

意外なことにベランダの窓ガラスを引っ掻いていたのは虎猫だった。

変な音をたてられて嫌な感じがしていたのだが、虎猫の顔を見た途端に私はきゅんとなってしまった。

「わあ、かわいい!」

「それだけ元気ならもう大丈夫ね。それじゃあお母さんは何か飲み物を買ってくるから」
お母さんは笑いながらそう言うと病室から出て行った。

虎猫は何か言いたげにベランダの窓ガラスに前足を立てている。

……さすがに猫を病室に入れるわけにはいかないよね。でも……

私はベランダに出ちゃだめともベランダの窓を開けちゃだめとも言われていない。

……ちょっとだけならいいよね。

私はそっと窓を開けてベランダに出た。

「猫ちゃん、どうしたの?」
私は虎猫を抱えあげた。

「お願いだ。姉ちゃんを助けてくれ!」

「えっ!?」
私は驚いた。

今しゃべったのって、まさかこの猫ちゃんなの!?





麻友:「ね、ねえ。大丈夫なの?……私達大ピンチじゃない」

ピーター:「おいら達どうなるんだ?……それにどうして虎猫のよしおが人間の言葉を話せるようになっているんだ?」

ハンドル:「それはねえ……」

麻友、ピーター:「それは……?」

ハンドル:「第24部で分かるよ。それでは皆さん、次回は『ムツゴロウジャンプ 第24部』です。近い内に更新しますのでよろしくお願いします」

麻友:「え~?私達にだけこっそり教えてよ~」

ハンドル:「そんなのだめだよ」

麻友:「ハンドルさんのケチ!」

ピーター:「いいさ。麻友、ハンドルがとっておいたアイスクリームおいら達で全部食べちゃおうぜ」

麻友:「いいねそれ!」

ハンドル:「うわっ!や、やめてくれーっ!」
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ムツゴロウジャンプ 第22部

どうも、ハンドルです。

皆さん、大変遅くなって申し訳ありません。

ようやっと『ムツゴロウジャンプ 第22部』です。

それでは本編をどうぞ。






「陸奥五郎と音美が2043年の人間とアンドロイドだって……?そ、そんなのおかしいじゃないか。もしそれが本当なら陸奥と音美は完成したタイムマシンを使って2043年に戻ったはずじゃないか。音美、そうだろう?」
おいらは言った。

だが、音美は再び黙ってしまう。

「あらあら。頑固な猫ね。それじゃあ逆に聞くけど、2043年のアンドロイドでないのならどうして音美は日下の下の名前を知っているの?」
三沢は言った。

「……」

落ちつけ、おいら。今のおいらは三沢に騙されまいとして何でも否定しようとしてしまっているのだ。

音美が2043年から来たアンドロイドだとしてそれをおいら達に隠していたとしても、別においら達にとって不都合があるわけではない。

「……それじゃあ、タイムマシンが2043年までしか行けないっていうのは……」
おいらはもう1度音美に声をかける。

「ええ。タイムマシンは陸奥博士の知っている時代より先には行けないようになっていたのよ」
音美は言った。

「一体どうして?」
おいらは聞いた。

「分からない。おと……陸奥博士はタイムマシンがどうして2043年より先には行けないのかを話してくれなかったから……」
音美は言った。

「大方自分にとって都合の悪い未来を見ないようにしてたんでしょうね。それまでも自分のせいで辛い目に遭っている人を見ようとはしなかったんだから。陸奥五郎はそういう人間だったのよ」
三沢は言った。

「違うわ!お父さんはそんな人じゃなかった!」
音美は言い返す。

「……お父さんですって?……いい加減にしなさいよ!実の娘でもなければ人間でもない木偶人形のくせにいつまでそんな呼び方するつもりなの?!陸奥五郎は……」
三沢の顔が怒りに歪んだ。

「み、三沢さん、話が逸れちまって……」
日下は言った。

「……ええい!分かってるわよ!」
三沢は日下を怒鳴り付けた。

「……うへえ!今は触らぬ神に祟りなしだな」
日下は2、3歩後ずさった。

「……いい?徹也、大事なのはここからよ。陸奥五郎が作り上げた2体のヒューマノイドのうちの1体、麻友の双子の姉は地球が誕生してから2013年の8月8日までの記憶を持って生れて来たわ。だけど陸奥は本来2043年の人間のはず。どうして陸奥はヒューマノイドに2013年までの記憶しか持たせなかったと思う?」
三沢は言った。

「……それはヒューマノイドを作った時点で陸奥博士が2013年にいたからその時間に合わせたんじゃありませんか?もし2013年にいる時点で2043年までの記憶をヒューマノイドに入れこめば2013年の人間に悪影響が出るかもしれないし、2013年から2043年までの記憶は2043年に帰ってから入れこまないといけなかったんじゃ……」
徹也は言った。

「そうよ。だけどもう1体のヒューマノイド……つまり麻友は姉の知らない未来を記憶してその記憶を姉に渡す役割を持っているのよ。その麻友も2013年に作られている。これっておかしいんじゃない?まるで陸奥は2013年からの歴史を自分の手で書き変えようとしていたようだと思わない?違うと言える?」
三沢は言った。

「……」
徹也もおいらも何も言えなかった。

「……だから陸奥は麻友の姉に殺されたのよ」
三沢は言った。

「そ、そんな……いくらなんでもあんまりだ。歴史を変えちゃいけないのは分かりますけどそのために命まで奪うなんて許されることじゃ……」
徹也は言った。

「その通りよ。命を奪うことは許されない。だけど陸奥の命を救おうとすることは他の誰かの命を奪うことになるのよ。それは許されるの?」
三沢は言った。

「えっ?」
おいらも徹也も一瞬三沢の言うことの意味が分からなかった。

「今死にそうになっている人間がいるのをあんたも知っているはずよね」
三沢はおいらの方を向いて言った。

おいらはぞっとした。

「ま、まさか……」

「そうよ。タイムパラドックスが起きたことで陸奥は助かるかもしれないという状況になったの。だけど1人の人間が死んだという事実は変わらなかった。このままにしておけば陸奥の代わりにあんたがよく知っている人間が死ぬことになるのよ。……そう。あんたと一緒にタイムスリップして来た半戸隆一がね!分かる?その木偶人形はタイムパラドックスを修正しようとしているふりをしながら半戸の命と引き換えに陸奥を生き返らせようとしているのよ!」
三沢は言った。

「そ、そんなまさか!音美は半戸やおいら達を助けてくれたんだぞ!その音美が半戸を犠牲にしようとしているなんて信じられるか!」
おいらは言った。

「信じられないのなら別にいいのよ。後5分以内にあんたも私達に従わざるを得なくなるからね」
三沢は言った。

「……えっ?」

その時だった。

ガチャーン!

地下室からガラスが割れるような音が聞こえて来たのだ。

「な、何だ?!」

「あら?分からないの?あんたもよく知っているモノが動き出したのよ」

三沢の言葉においらは戦慄した。

「ま、まさかお前等、麻友の双子の姉を起動させたのか?!」

「あら?私達じゃないわよ。何度も言うように麻友の姉が持っているのは地球が誕生してから2013年の8月8日までの記憶よ。2013年の8月8日から先の未来は麻友が記憶してそのデータを姉に送る仕組みを陸奥は作っていたの。そしてその仕組みは麻友が長い間近くにいれば麻友の姉が自動的に起動できる副作用を生みだしたの。……麻友の姉は今までは人工冬眠状態になっていて起動を妨げられていたようだけど、ここに麻友がタイムスリップしてきた時点でいつ起動してもおかしくなかったのよ」
三沢は言った。

「じ、じゃあどうして麻友の姉は人工冬眠から覚めたんだ?」
おいらは言った。

「簡単なことよ。コールドスリープケースの冷却ガスが尽きていたのよ。……さて、麻友の姉はあと4分でここにやって来てタイムパラドックスの関係者を皆殺しにするわよ。それを止めるには麻友を壊さなきゃならない。さあ、麻友を渡しなさい」
三沢は言った。

「そ、そんなことできませんよ。麻友ちゃんを犠牲にするなんて……」
徹也は言った。

「あなたねえ!麻友を壊さないとここにいる全員が死ぬかも知れないのよ!早く麻友を渡しなさい!」
三沢は言った。

「だ、だめだそんなの!麻友は……」
おいらは言いかける。

「これだけ言ってもまだ麻友を庇うつもり?!麻友は言わば殺人マシンのリモコンと同じなのよ!殺人マシンがここに来るまで後3分しかないわ!早く麻友をこっちに渡しなさい!」
三沢は言った。

「だ、だめです!」
徹也は言った。

「ちっ!三沢さん、こいつらに説得は通じないようだ。こうなったら力ずくで……」
日下は徹也に躍りかかった。

「させないわ!」
音美は日下を押しとめた。

「この野郎!」
おいらは日下の顔に飛びかかると滅茶苦茶に引っ掻いた。

「ギャース!痛ててててててて!!」

「徹也さん!」
「頼む!」
音美とおいらは同時に言った。

「……分かりました。これは正当防衛です!」
徹也は怯んでいる日下を倒した。

「ぎゃふん!」
日下は目を回してしまった。

「何やってるのよ!この間抜け!」
三沢は日下を怒鳴り付けた。

「み、三沢さん、後2分しか……」
スプラッターは言った。

「分かってるわよ、スプラッター!……仕方ないわね!徹也!どうしても麻友を渡さないつもりなら……」
三沢はそう言いながら何かを取り出した。

それは金属の棒のようにも見えたが、ただの棒のはずがなかった。

「徹也、気をつけろ。あれはきっと……」
おいらは言った。

「……未来の武器なのか……」
徹也はおいらが言おうとしたことを理解したようだった。

三沢は金属の棒を徹也に向けて突き出そうとした。

その手を音美が掴んだ。

「頼子!やめなさい!」

「ええい!その汚らわしい手を離しなさいよっ!」

先程銃を奪い合った時とは打って変わって音美はすぐに三沢に振り払われてしまった。

「あ、後1分!」
スプラッターは言った。

ドアの外から物凄い音が聞こえて来た。

麻友の姉が既にドアの前までやって来ているのだ。

「や、やべえ!」
日下は青ざめる。

このままではとんでもないことになるのは明白だった。

だけど……麻友を見殺しになんてできるわけがない!

「三沢さん、ここから逃げよう!」
日下は言った。

「バカ!今逃げたりしたら……」
三沢は日下を怒鳴り付ける。

どうする?おいらはどうすればいい?

音美が悲しげな顔でおいら達に向き直ったのはその時だった。

「……ピーター、徹也さん、ごめんなさい。……私は最低だわ」
音美はそう言うと、麻友の前にしゃがみ、麻友の頭に手を当てた。

「ね、音美さん!やめてください!」
徹也は驚き、慌てて音美を止めようとした。

「徹也さん、大丈夫よ。麻友を殺しはしない。だけど……」
音美はそこまで言って再び俯いた。

その直後にドアを叩く音はしなくなった。





今回は麻友ちゃんとピーターはもう寝ていてコントはできませんのでご了承ください。

次回は『ムツゴロウジャンプ 第23部』です。

できるだけ早く更新しますので、どうぞよろしくお願いします。

ムツゴロウジャンプ 第20部

どうも、ハンドルです。

初めに皆さんにお詫びしなければならないことがあります。

以前投稿したブログでDJをやってみます 第3回で僕は「『ムツゴロウジャンプ』は現在第10部まで進んでいるので、できれば後10部以内(合計で20部以内)までで完結させようと思っております。」と書いたのですが、『ムツゴロウジャンプ』は当初予定していた以上の大長編になってしまい、今回の更新で完結させることはできませんでしたm(__)m

ストーリー自体は佳境に入っているので、もうすぐ完結させられるとは思うのですが、具体的に後何部で完結かはまだ見通しが立っておりません。

「まだ完結しないの~?」とお思いの方は多いとは思いますが、どうかご了承くださいm(__)m

それでは、『ムツゴロウジャンプ 第20部』本編をどうぞ






音美は徹也を追いかけたくなさそうだった。……ということは、麻友が呼んでもこっちに来てくれない可能性があるわけだ。

やっぱり徹也を連れていこう。徹也の方から行けばさすがに音美も逃げ出したりはするまい。

おいらはそう思い、麻友に声をかけた。

「麻友、やっぱり音美を連れて来るのはよそう。こっちから話を聞きに行く方がいいだろうからさ」

「え~。さっきと言ってることが違うじゃん」
麻友はぶすくれてこっちに戻ってくる。



目の前がかすんでくる。

起きているのもそろそろ限界か……。

「……ちっ!もう少しこっちに近づいてくれりゃあ狙い撃ちできたのに引き返しやがった」
男の声が聞こえる。

「もう1度戻ってくるわよ。その時を狙いなさい」
これは女の声だ。

……何とかしなければ……

麻友がこっちへ来る前に何とかして……危険を知らせなければ……



「徹也、音美ならひょっとするとミサワっていう人間のことを知っているかもしれないからちょっとだけ来てくれないか?」
おいらは言った。

「悪いけど、バスの時間があるから……」
徹也は腕時計を見る。

徹也の腕時計は9時20分を指していた。

ここからバス停までは人間なら歩いて5分ほどかかる。

徹也が乗ろうとしているのは9時30分に発車するバスか?

「そ、その時計進んでるんじゃないか?今は8時55分だぞ」
おいらは嘘をついた。

「えっ?」
徹也はもう1度時計を見る。

「何言ってるのピーター?今は……」
麻友は言いかける。

麻友、ちょっとくらいは空気を読んでくれよ……おいらは始めそう言いたかったが……

「8時40分だよ」

「本当かい?……それはまいったな」
徹也は時計を見直して言った。

……おいらは口から出まかせを言ったのだが、徹也の時計は本当に進んでいたのだった。それも40分も。

嘘から出た真とはまさにこのことだ。

「徹也さんは何時のバスに乗るの?」
麻友は聞いた。

「9時半のバスだよ」
徹也は言った。

「それじゃあまだ時間があるね。お姉ちゃんの話を聞いて言ってよ」
麻友は言った。

「……そうだなあ。そこまで言うんだったら……」
徹也は音美から話を聞くことを了承してくれた。

「やったあ。徹也さん、ありがとう。それじゃあ行こ」
麻友はそう言うと音美の家の方に向かって歩き出した。



「よし。今度こそ……」
男の声がする。

目の前がかすんでいて分からないが、男は再び銃を構えているのだろう。

「間違っても徹也を撃つんじゃないわよ。あいつをここで殺したが最後私達の計画は水の泡よ」
女の声だ。

「わーってるって」
……と男の声。

「集中しなさいよ!」
……と女の声。

俺の眠気はもう限界に近かった。

だけど……ここで眠ってしまうわけにはいかない。

麻友を助けなければ……

しっかりしろ、ラッキー!犬の力を発揮するんだ!

「ウ……ウ~……ワンッ!」



ラッキーが吠えている。

何かあったのだろうか?

そう思ったおいらは聞き耳を立ててみて驚いた。

音美とラッキーと虫籠に入っているスプラッター、それに起動していないヒューマノイドと意識のない半戸しかいないはずの家の中から別の誰かの声が聞こえて来たのだ。

「黙れ!このバカ犬!」

声はそう言っているようだった。

その時、おいらは家の窓の中に光る金属のようなものを見たような気がした。

そしてまた別の声が聞こえて来た。

「早く撃ちなさい!麻友に気付かれるわよ!」

おいらはぞっとした。

今の声からしてあの金属は……

「麻友!逃げろ!」
おいらは叫んだ。

「えっ?!」

麻友が振り返ったその瞬間、麻友の頭のすぐ近くを何かが横切った。

「あつっ!」
麻友は思わず右手で頭を押さえる。

「危ない!早くこっちへ!」

徹也は咄嗟に麻友の左手を引き、麻友を木の陰に隠した。

おいらも急いで木の陰に隠れる。

「麻友ちゃん、頭を見せて」
徹也はそう言って麻友の右手を少し持ち上げた。

おいらからも麻友の右手が少し見えたのだが、麻友の右手には赤いものがべったりと付いていた。

恐怖のあまり泣くこともできずにいる麻友に右手は絶対に見せられなかった。

「一体どうなってるんだ?……と、とにかくすぐに警察を呼んでここから逃げないと……」
徹也は携帯電話を取り出した。

だが……

「おい!警察に知らせるつもりならこっちを見てみろ!」

家の方を見て見ると、男が気絶した音美の頭に銃を突きつけていた。

「通報したらどうなるか分かっているだろうな?」
男は言った。

「徹也さん、携帯電話をしまって!お姉ちゃんが……お姉ちゃんが撃たれちゃうよ!」
麻友は懸命に徹也に訴える。

「だ、だけどこのままじゃ麻友が殺されるかもしれないんだぞ。何しろあいつらは……」
おいらはそう言いかけて慌てて黙った。

おそらくあいつらはスプラッターのボスである2人の男女なのだろう。そしてここに来た目的は麻友を殺してスプラッターを奪還することに違いなかった。

だけどそのことを言ったが最後、徹也にタイムスリップのことを話さなければならなくなるし、それにもし麻友がなぜ自分が狙われるのかを聞いてきたら……

「ピーター!今はお姉ちゃんやおじちゃんやラッキーを助けなきゃ!……徹也さん、早く携帯電話をしまってよ!」
麻友は目に涙をためている。

「……やむを得ない」
徹也は携帯電話を閉じてしまった。

「よし。全員そのままこっちへ来るんだ。言っておくが逃げて誰かに助けを求めようなんて考えるなよ。この辺りの道を別の誰かが通るまでは後30分はあるからな」
音美に銃を突きつけた男は言った。

……どうする?

このままあいつの言う通りに出て行ったら麻友が撃たれてしまうんじゃないか?

だが、言われた通りにしなければ……

「……なあ、どうする?」
おいらは自分で出せない答えを徹也に求めた。

「……ここは言われた通りにした方がよさそうだ」
徹也は言った。

「おい!早くしないか!この女がどうなってもいいのか?」
男は言った。

「……分かりました。でもその前にまずは銃を下ろしてもらえませんか?」
徹也は言った。

「いいだろう」
男はそう言って一旦銃を下ろす。

「……麻友ちゃん、僕の後ろに隠れてついてくるんだよ」
徹也は言った。

徹也は狙われているのは麻友だと気づいていたのだろうか?

徹也は両手を上げ、家に近づいた。

麻友は徹也に言われた通り、徹也の後ろに隠れるようにしてついて行く。

おいらは……情けないかもしれないがその後ろに隠れてついて行った。

「よし。そのまま家の中に入るんだ」
男は言った。

おいら達は言われた通りにする。

「ふん。随分手こずったわね。日下」
スプラッターを手に乗せた女が言った。

「音美を人質にしたのはいいアイデアだっただろう?ミサワさん」
日下と呼ばれた男は言った。

ミサワ?!

おいらも徹也も麻友も驚いて女の顔を見た。

ミサワというのはこの女の名前だったのか?!





麻友:「ちょ、ちょっとお!私まだピンチから脱してないじゃん」

ハンドル:「ごめんね。だけど物語も佳境だから盛り上がる展開にしないと……」

麻友:「だからって何で私ばっかりピンチになるの?!」

ハンドル:「君が無事に助かるかどうかが物語の鍵に……」

ピーター:「ハンドル、それくらいにしとけ。ネタバレになるぞ」

ハンドル:「おっと、そうだった」

麻友:「ちぇっ!また聞きそこなっちゃった」

ハンドル:「まあまあ。次回でいろいろなことが分かってくるからさ。次回の更新を待っていてくれよ」

麻友:「じゃあ早く更新してよ」

ハンドル:「分かったよ。できるだけ早く更新する」

ピーター:「それじゃあ皆、『ムツゴロウジャンプ 第21部』は見所満載の超展開に……まあ、ハンドルの文才だから超展開って言ってもたかが知れてるけど、楽しみにしていてくれ」

ハンドル:「……あのさあ、毎度のことながらそういう言い方されると傷つくんだけど……」

麻友:「まあまあ、ハンドルさん。そんなにむくれないで。それじゃあ皆、バイバーイm(__)m……間違った!こっちの顔文字(^O^)だった(汗)」

ムツゴロウジャンプ 第19部

どうも、ハンドルです。

『ムツゴロウジャンプ』もいよいよ佳境に入って来ました。

以前書いた通り『ムツゴロウジャンプ』が完結した時はブログをリニューアルするかもしくは移転する予定です。

なお、これまでに投稿したSSはpixivで読むことができますので興味のある方は是非……


ピーター:「前置きはこれくらいにしとこうか」

麻友:「そだね。それでは皆さん、『ムツゴロウジャンプ 第19部』……」

ハンドル:「ちょ、まだ僕が話して……」

麻友、ピーター:「本編をどうぞ!」





タイムスリップを繰り返すと、極稀に時間旅行者の脳に異常が発生することがある。

この異常は脳の血管に何かが詰まったりして発生する脳卒中や記憶障害だけでなく人格崩壊を引き起こすこともある認知症とは違ってタイムスリップした人間にしか発生せず、医学的な説明はできないものだ。

これを時間脳症というのだが、最悪の場合は脳が一切の機能を失い、死にいたることもある危険な症状なのだ。

「時間脳症の原因はタイムパラドックスだっていう説が有力なんだけど、詳しい原因は解明されていないわ。だから治療法も確立されていないのよ。半戸さんに私達が今してあげられることはタイムパラドックスを修正しながら様子を見るくらいしかないわ」
音美は言った。

「そんな……。で、でもひょっとして、タイムパラドックスを修正してからタイムマシンを使ってうんと未来に行けば半戸を助けられるんじゃないか?その……じかんのーしょーの治療法が確立されている時代までタイムマシンで行けば……」
おいらは言った。

だが、音美は首を横に振った。

「だめなの。あの煙のタイムマシンを使って行けるのは……2043年の8月1日までなの。残念だけど2043年の時点では時間脳症の治療法は確立されていないわ」

「えっ?……2043年までしか行けない?……そりゃまたどうして?」
おいらは聞いた。

「それは……」
音美は言葉に詰まっている。

おいらは音美に問いただそうとしたが、麻友の声がそれを遮った。

「ピーター!お姉ちゃん!大変だよ。すぐに来て!」

「どうしたんだ?」

おいらと音美は麻友のいる部屋に向かった。

麻友はおいら達が部屋に入ると、窓の外を指差した。

「ほら、あそこ!」

麻友の指差した先には見覚えのある男がいた。

「あれは……徹也さん!」
音美は言った。

「音美!早く追いかけよう!」
おいらは言った。

だが、音美は徹也の姿を見ても俯いたままで追いかけようとはしなかった。

「音美、おいら達がいない間に何があったのか、半戸が何て言ったのか知らないけど、タイムパラドックスは修正しなきゃいけないんだろう。おいらは徹也を追いかけるぞ」

おいらは窓から飛び出すと徹也の後を追いかけた。

「ピーター、待ってよ!」
麻友はおいらの後についてくる。

徹也はバス停に向かって歩いている所だったようで、おいらと麻友はすぐに徹也に追いつくことができた。

「徹也さん!待って!」

麻友の声に徹也は振り返った。

「やあ、麻友ちゃん」

「徹也さん、あのね。タイムパラドックス……」
麻友はいきなりタブーなことを言いだした。

「麻友!話はおいらが聞くから音美を連れて来てくれないか?」
おいらはとっさにそう言った。

「……分かったよ」
麻友は不服そうな顔をしながらも音美を連れに戻って行った。

「猫君、タイムパラドックスって?」
徹也は聞いた。

「あっ、いいや。何でもないんだ。……それより徹也、事故の後変わったことはなかったか?」
おいらは聞いた。

「変わったこと?」
「例えば仕事の取引先で何かあったとか……」
「あれ?僕が取引先に行ってたことを知ってたんだね。……特に何もなかったよ。三島さんの所との取引は済んだし……」
「え?、三島?……取引相手の名前ってミサワなんじゃ……?」

おいらの言葉に徹也は少し考え込んだ。

「……取引相手の名前は三島頼子さんだったよ。……でも何でだろう?確かに君の言う通りミサワさんっていう名前にも覚えがあるような気がするんだ。そんな人は知らないはずなのに……」

徹也の言葉から察するに取引相手の三島という人物かもしくはミサワという人物もタイムパラドックスに関わっているのだろうか?

意識を失う前の半戸から全て聞いている音美ならそのことも知っているのかもしれない。

すぐに音美に来てもらわなければ……。だけど音美はさっき徹也を追いかけたくはなさそうだったからこっちに来てくれるかどうか分からない。麻友が音美を連れて来るのを待たずに徹也を音美の所に連れていった方がいいのか?



うう……何てこった。

俺様としたことが、つい油断してしまった。

意識が朦朧とする中、俺はかろうじて目を開けていた。

あのクモを取り戻しに来たらしい2人組は俺に麻酔薬のようなものを嗅がせた後で音美さんを殴って気絶させ、そして今度は銃を構えて音美さんを呼びに戻ってくる麻友を待ち伏せしているのだ。

「猫にやられるなんて情けねえ奴だな。」
2人組の内の男の方がクモに言った。

「スプラッターのことをどうこう言う前に麻友を仕留めることに集中しなさいよ。この間抜け!」
女の方が言った。

「うへえ。相変わらずおっかねえな~。まあいいさ。ガキの脳天に風穴を開けてやるよ」
男は言った。

麻友。……頼む。ここに来るな。……逃げてくれ……





麻友:「ね、ねえ。大丈夫なの?私また大ピンチじゃん(汗)」

ハンドル:「それは……さすがに言えないよ。次回のネタバレになっちゃうからね」

ピーター:「そうだよ。前にもネタバレしそうになったことがあるからな。今回は一切次回に関わることは言えないよ」

麻友:「じゃあ私にだけこっそり教えてよ。ね?」

ピーター、ハンドル:「ダメ!」

麻友:「ケチ!……いいもんね!私ストライキするから!」

麻友はぶすくれて行ってしまう。

ハンドル:「ま、麻友ちゃん。そんなに怒らずに……。次回の更新の時に分かるから……(汗)」

麻友を慰めるべく、ハンドルは後を追う。

ピーター:「やれやれ……。それじゃあ皆、次回は『ムツゴロウジャンプ 第20部』だ。楽しみに待っていてくれよ(^O^)」

ムツゴロウジャンプ 第18部

皆さん、こんばんは。麻友です。今日はハンドルさんがまだ来ていないので、私が『ムツゴロウジャンプ 第18部』を更新します(^O^)

……っと、その前にお知らせがあったんだ。

こちらのブログMYSSと相互リンクさせていただいているJMI Japan Messy Illustratorの管理人であるやまとさんが明日5月2日(土)20時からニコニコ生放送にて『第3回 WAM生!』を放送されます。

第3回となる今回は、普段はモデル・イラストレーター・作家として活躍し、前回のWAM生2にもご出演頂いた麗しろんさん(しろさん)と、緊縛・ロー協モデル、ヴォーカリストとマルチな才能を持つ灯月いつかさんによるサークル「すじことチョコレート」さんをお招きし、WAM生初となる女の子たちの共演でお送りされるとのことです。

詳しくはこちらをご覧ください。

http://japanmessyillustrator.x.fc2.com/live3.html

なお、「WAM生」放送の視聴にはniconicoのアカウント登録と放送コミュニティへの申請が必要となりますので、視聴を希望される方は早め(放送は明日ですのでできれば今日中)の申請をお願いします。
※前回のWAM生ですでに申請済みの方は、今回の放送の申請は必要ありません。

そして注意事項があります。
1.モデルさんや他の視聴者に対する暴言・誹謗中傷など
2.モデルさんに対しての過度な要求(極度に過激な要求、住所、氏名などのプライバシー情報や、SNSアカウントの要求など)
3.本放送を録画した上での他サイトへのリンクまたは転載。あるいは他者への譲渡。
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それでは、『ムツゴロウジャンプ 第18部』本編をどうぞ。






それはピーターが目覚める少し前のことだった。

麻友はクッションに顔を埋めたままだ。

そんな麻友を首輪に翻訳機をつけたラッキーが心配そうに見上げる。

「ピーター達がどこに飛ばされたのかずっと探っているんだけど、手掛かりがまるでつかめないのよ。考えたくはないんだけど、もしかしたらピーター達はもう二度と戻って来られないかもしれない……」
音美はラッキーにそう言ったのだが、麻友はそれを聞いてしまったのだった。

「……麻友、大丈夫だよ。半戸も野良猫も死んだわけじゃない。タイムスリップしただけじゃないか。きっとここに戻ってくるさ」
もちろんそんな根拠はなかったが、ラッキーは麻友を慰めるためにそう言った。

だがそれは逆効果だった。

「タイムスリップしただけ?どうしてそんなこと言えるの?!ピーターとおじちゃんはもう4日も帰って来ないんだよ!いい加減なこと言わないでよ!」
麻友は目に涙をためたままラッキーを怒鳴り付けた。

「……」
ラッキーは俯いた。

ガチャリとドアノブが回る音がして部屋に音美が入ってきた。

音美は何も言わずに麻友の方に歩み寄る。

パン!

乾いた音がした。

ラッキーは驚いて立ちすくんだ。

「いい加減にしなさい!ラッキーに八つ当たりすればピーターと半戸さんが帰ってくるとでも思ってるの?!」
音美は言った。

麻友は頬を押さえながらぽろぽろと涙を流した。

「ピーターと半戸さんのことが心配なのはあなただけじゃないのよ!ラッキーは私に言ったわ。キャラメルを食べなきゃよかったって……。ピーターと一緒に半戸さんを止めていればこんなことにはならなかったって……。だから何か手伝えることがあったら言ってほしいって……。それにピーターと半戸さんがどこかにタイムスリップしてしまったのはラッキーのせいじゃない。……悪いのは私だから……ラッキーに八つ当たりするのはやめなさい」
音美は言った。

「うわーん!」
麻友は大声で泣き出した。

ラッキーはまた俯いてしまう。

「ごめんなさい……ごめんなさい!」
麻友は泣きながら謝った。

「……ラッキー、もうしばらく麻友についていてあげて」
音美はラッキーに言った。

「……わ、分かったよ」
ラッキーは言った。

音美は麻友とラッキーのいる部屋から出てドアを閉めた。

そして壁にもたれかかる。

音美は自分の手を見つめた。

手はまだわずかにしびれている。

「……ごめんね。麻友……」

音美の目からも大粒の涙がこぼれ落ちた。

その瞬間だった。

突然家が激しく揺れ出したのだ。

「キャー!」
閉じたドアの中から麻友の悲鳴が聞こえて来た。

「麻友!」

音美は麻友とラッキーのいる部屋に戻るべくドアノブを回した。

うまく開かない。

体当たりで強引にドアをこじ開け、麻友とラッキーに駆け寄るとその上に覆いかぶさった。

「じ、地震なの?!」
麻友は言った。

「……違うわ。これは……」

しばらくすると揺れは収まった。

「……ラッキー、私と一緒に来て。麻友は隠れているのよ」
音美はそう言うと4日前まで薬品の保管庫があった空間に向かった。

ぽっかりと開いていたはずの空間には壁とドアが戻って来ていた。

「こ、これって……」
ラッキーは興奮して音美の方を見る。

「間違いないわ。薬品の保管庫が戻って来てる。ひょっとすると……」

音美が保管庫のドアを開けようとする前にドアノブが回った。

誰かが内側からノブを回したのだ。

ドアノブを回しているのは半戸だろうか?

半戸はタイムスリップする前に何者かに操られているようだったし、もしまだ操られているとすれば……

音美は念のために盾代わりに塵箱の蓋を構えた。

だが、音美は保管庫のドアを開けたのが半戸だと分かった直後に塵箱の蓋を手放すことになった。

ドアを開けると同時に半戸は崩れるように倒れてきたのだ。

「半戸さん!しっかりして!」
音美はとっさに半戸を支え、言った。

「ク、クモを……捕まえて……下さい」
半戸はかすれた声で言った。

「こいつかっ!」
ラッキーは隙をついて逃げ出そうとした大きなクモを押さえつけた。

「ラッキー……あ、ありがとう。……そいつが……僕を操っていたんです」
ラッキーが話せるようになっている理由について音美に尋ねる余裕は半戸にはなかった。

「こ、こんなやつがか?」
ラッキーは気味悪そうにしながらもクモはしっかりと押さえつけている。

「そ、そうなんだ。……で、でも……ピーターのおかげで……正気に戻れたよ。……ね、音美さん……ピーターの様子を……見てあげて下さい。……気絶しているみたいなんです」
半戸は言った。

「おじちゃん!」

後ろから聞こえた声に驚いて音美は振り返った。

「麻友!隠れてなきゃだめじゃない」
音美は言った。

「ごめんなさい。でもおじちゃんの声がしたから……。おじちゃん、大丈夫?」
麻友は半戸の様子を見ながら言った。

「だ、大丈夫だよ。……この通り……無事そのものさ。……それより……麻友ちゃんは大丈夫かい?……僕のせいで……怪我してないかい?……もしそうだったら……申し訳なくて……」
半戸は無理にそう言った。

「私は平気。おじちゃんは悪くないよ。操られていただけなんでしょう?……でもおじちゃん、本当に大丈夫?」
麻友は心配そうだ。

「……もちろん……」

「それじゃあピーターは?」
言いながら麻友は保管庫の中を覗き込み、そして青ざめた。

「ピーター!」
麻友は気絶しているピーターに駆け寄った。

ラッキーは割れていない空き瓶にクモを閉じ込めると、ピーターの様子を見た。

「息はしている。半戸の言う通りただ気絶しているだけみたいだ」
ラッキーは言った。

「でも……」
麻友の目にまた涙が浮かぶ。

「……麻友ちゃん……ピーターを寝室に……連れて行って……ピーターが起きるまで……ついていて……くれるかい?」
半戸は言った。

麻友は涙を拭くと頷いた。

「……ありがとう」
半戸は言った。

音美はラッキーが持ってきた虫籠にクモを移しながら半戸の青白い顔色を見た。

半戸が麻友をピーターと一緒に居させようとするのは自分が麻友から離れるために違いなかった。

ピーターは気絶しているだけですぐに目を覚ますはずだ。

だが半戸は……

麻友がピーターを寝室に連れていくと、音美は半戸に言った。

「半戸さん、歩ける?大至急頭の検査をしなくちゃ……」

「音美さん……全部……思いだしましたよ」
半戸は言った。

「えっ?」
「麻友ちゃんの……双子の姉と……繋がれた時に……見たことですよ」
「そ、それじゃあ……」
「ええ。……僕等が……起こしてしまった……タイムパラドックスは……何なのか……全部……分かりましたよ」



「半戸さんはこの時代で起きかけているタイムパラドックスのことを全て話してくれたんだけど、その直後にこうなってしまったの」
音美は言った。

「でも、一体どうして……?」
おいらは言った。

「……時間脳症……」
音美の口からそんな言葉が聞こえた。

「え?何だって?」
聞き慣れない言葉においらはきょとんとした。





ハンドル:「ふう!何とか間に合った(汗)」

ピーター:「危ない所だったな(汗)」

麻友:「2人とも遅いよ。やまとさんの『WAM生』の告知は私が全部やっておいたよ」

ハンドル:「ごめんね、麻友ちゃん。……それでは最後になりましたが、やまとさん、『第3回 WAM生』も応援しております。是非今回も成功させて下さい(^O^)」

ピーター:「皆、土曜日はパソコンの前でやまとさんと「すじことチョコレート」さんを応援しよう(^O^)」

麻友:「それでは皆さん、バイバーイ(^O^)」
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